【AppSheet】レシートから情報を自動抽出!小口現金管理アプリを作ろう【AI task学習ガイド③】

GoogleAppsScript

こんにちは!「クロウル」を運営している、藤井貴司です。

これまでの連載で、AppSheetのAI taskを使って以下のアプリを作ってきました。

シリーズ第3回となる今回は、いよいよAI活用の本丸とも言える「情報の抽出(Extract)」に挑戦します!

「小口現金の管理で、レシートの内容を台帳に転記するのが面倒…」
「入力間違いが多くて困る…」
そんな悩みを解決するために、レシートの写真を撮るだけで「支払日」と「金額」を自動入力してくれる「小口現金アプリ」を作成しましょう。

この「Extract(抽出)」機能をマスターすれば、請求書処理や名刺管理などのあらゆる入力業務を自動化できるようになります。

0.今回のゴール:AI小口現金管理アプリ

今回作成するのは、ステップ1と2とは別の新しい「小口現金管理アプリ」です。

ゴールは非常にシンプルかつ強力です。

  1. アプリから領収書の写真(またはPDF)をアップロードする
  2. AIが自動で画像を解析する。
  3. 「支払日」と「合計金額」を抜き出して、自動で入力する

1.アプリとデータの準備

まずは土台となるスプレッドシートとAppSheetアプリを用意します。

Googleスプレッドシートの作成

新しいスプレッドシートを作成し、ファイル名を「小口現金管理」に、シート名を「小口経費」に変更し、1行目に以下の4つの列(ヘッダー)を作成してください。

  • A1セル:ID
  • B1セル:領収書ファイル(AIが読み取る画像/PDF)
  • C1セル:支払日
  • D1セル:金額

AppSheetアプリの生成

AppSheet(https://about.appsheet.com/home/)を開き、「Create」→「App」→「Start with existing data」から、「App nameを小口現金管理」にし、先ほど作った「小口経費」シートを読み込みます。

カラム(列)の設定

アプリが生成されたら、Dataタブで各列の「Type(型)」を以下のように設定します。

列名Type(型)設定のポイント
IDTextKey?にチェック
領収書ファイルImageImage型なら、スマートフォンやタブレットで撮った写真を保存できる
支払日DateLABEL?にチェック
金額Price

2.Automation(自動化)の作成

ここからが本番です。

画像がアップロードされたらAIが動く仕組みを作ります。

  1. 左メニューのAutomation(ロボットアイコン)をクリック
  2. Create my first automation(または、+ Create a new automation)をクリック
  3. Create a new botをクリック
  4. ボット名を「New Bot」から「小口現金抽出ボット」に変更しておきましょう。

Event(きっかけ)の設定

「いつ」AIを動かすかを設定します。

  1. Event name:「データ追加時」
  2. Table:「小口経費」
  3. Data change type:「Adds」だけにチェックを入れます。
    • ポイント:データ修正時(Updates)にAIが動くと上書きされてしまう可能性があるため、今回は「追加時」のみにします。

3.AI task(抽出処理)の設定

ここが今回の核心部分です。

フロー図の【+ Add a step】→【+ Add a new task】をクリックし、タスクを作成します。

  • Step name:「AI領収書抽出」
  • Setteingsで「AI task」を選択

AI taskの詳細設定

右側の設定パネル(Settings)で、以下の通りに設定してください。

1.何をさせるか

  • What AI will do…:ドロップダウンから【Extract】を選択します。

2.入力データ(Input)

  • Input column:AIに読ませる列を指定します。ここでは【領収書ファイル】を選択します。

3.出力先の設定(Output)

  • Save to tableが選択されていることを確認
  • ドロップダウンから【支払日】を選択
  • 【Add】をクリックし、ドロップダウンから【金額】を選択

4.AIへの指示

AIに対して、どの情報をどこから抜き出すのかを具体的に指示します。

設定パネル一番下の【Additional instructions】欄に、以下のテキストをコピー&ペーストしてください。

[支払日]: 日付
[金額]: 合計金額

これで、AIに対して、「『支払日』列には画像内の『日付』を、『金額』列には、画像内の『合計金額』を見つけて入力してね。」と指示したことになります。

4.保存とテスト実行

設定が完了したら、保存して動作を確認します。

どうせなら、領収書ファイルをImage型にしたので、スマートフォンかタブレットで撮った写真から読み取ってみましょう。

お持ちのスマートフォンかタブレットに「App Store」か「Google Play」から「App Sheet」アプリをインストールし、小口現金管理アプリを作ったGoogleアカウントでログインしてください。

  1. 「+ボタン」からフォーム画面を開きます。
  2. 「領収書ファイル欄のカメラアイコン」→「Take a Photo」をタップします。
  3. カメラが起動するので、領収書やレシートの写真を撮り、「Use Photo」をタップします。
  4. 「領収書ファイル」欄に撮った写真が表示されるので、これで良ければ「Save」をタップしてください。
  5. アプリの同期(AIが画像を解析するため、少し時間がかかります)が終わると、スプレッドシートにデータが表示されるので確認してください。

これが成功すれば、テストは完了です。

まとめ

今回はAppSheetの「AI task(Extract)」を使って、小口現金管理アプリを作成しました。

まあ、小口現金管理アプリというほどの機能はありませんが・・・

ですが、写真を撮るだけで入力ができる機能を簡単に作れることはわかってもらえたと思います。

いろんなサイズの領収書やレシートで試したり、支払先や消費税、インボイス登録番号なども読み取り項目に追加したりしてみてください。

また、この「抽出(Extract)」機能は、他にも名刺管理などのあらゆる入力業務に応用できます。

次回は、さらに一歩進んだ「行の抽出 (Extract rows)」を紹介したいと思います。

お楽しみに!