【1秒で完了!】スプレッドシートの重複チェックはUNIQUE関数で自動化しよう

Googleスプレッドシート

「取引先リストから重複している会社を消すの、時間がかかるなぁ…」
「商品データのダブルチェック、手作業だと見落としそうで不安…」

もしあなたがGoogleスプレッドシートを使っていて、こんな風に感じているなら、もう大丈夫。

結論から言うと、UNIQUE(ユニーク)関数を使えば、その面倒な重複チェックは”1秒”で終わります!

この関数一つで、これまで時間をかけていた手作業がウソのように楽になり、ミスも防げるようになります。

この記事を読めば、UNIQUE関数を使いこなし、面倒な作業を効率化する方法がわかります。 本記事で解説する内容を実践し、「自動化」への第一歩を踏み出しましょう。

UNIQUE関数とは?- 面倒な重複チェックを自動化する基本

UNIQUE関数と聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、この関数は、一言でいうと「指定した範囲から、重複しないデータだけを取り出してくれる」という、非常にシンプルで賢い関数です。

例えば、大量のデータの中から「取引先名」や「商品コード」のリストを、重複なしで作りたい時に大活躍します。

関数の形はこうなっています。

=UNIQUE(範囲, [列の重複を判定], [完全一致のみ])

…と見ると少し身構えちゃうかもしれませんが、安心してください。
実際に使うのは、ほとんど最初の「範囲」だけです!

  • 範囲: 重複をチェックしたいセル範囲を指定します。(例: A2:A100
  • [列の重複を判定]: (ほぼ使いません!省略OK)
  • [完全一致のみ]: (これもほぼ使いません!省略OK)

ね、シンプルでしょう?

【基本編】UNIQUE関数の基本的な使い方

では、早速UNIQUE関数の実力を見てみましょう。
使い方は、驚くほど簡単ですよ。

下の販売履歴リストから、重複しない商品名の一覧を作ってみます。

販売日商品名カテゴリ
2025年10月1日りんご果物
2025年10月1日みかん果物
2025年10月2日きゃべつ野菜
2025年10月2日りんご果物
2025年10月3日ぶどう果物
2025年10月3日みかん果物
2025年10月4日りんご果物
2025年10月4日きゃべつ野菜

リストを表示させたいセル(例ではD2セル)に、以下の数式を入力してEnterキーを押します。

=UNIQUE(B2:B9)

これだけで、D2セル以下に重複がなくなった商品リストが自動で表示されます。

【UNIQUE関数の基本】

これまで手作業で一つずつ確認していたのが、一瞬で終わるのは感動的ですよね。

Pro-Tip:実務でやるなら絶対コレ!

実務のデータは、どんどん下に追加されていきますよね。
B2:B9のように範囲を固定すると、10行目以降のデータは反映されません。

そんな時は、=UNIQUE(B2:B) のように範囲の終わりを省略しましょう!
こうすれば、データがいくら増えても自動で範囲が拡張されて、いつでも最新の結果が得られます。
これからの応用編では、このテクニックを使っていきますね。

【応用編】もっと楽になる!UNIQUE関数と組み合わせたい関数3選

UNIQUE関数は単体でも強力ですが、他の関数と組み合わせると、さらに真価を発揮します。
ここでは、実務で特に役立つ3つの組み合わせを見ていきましょう!

① SORT関数:重複を消して、あいうえお順に並び替える

「重複をなくしたリストを、あいうえお順にしたい!」
そんな時にピッタリなのが、並び替えの達人SORT関数です。
取引先リストの整理なんかに最適ですよ。

=SORT(UNIQUE(範囲))

基本編で作成したリストを、あいうえお順に並び替えてみます。
数式は以下のようになります。

=SORT(UNIQUE(B2:B))

UNIQUE関数で作った結果を、まるごとSORT関数で囲むだけ。
先ほどの商品リストを並び替えてみましょう。

=SORT(UNIQUE(B2:B))
【SORT関数との組み合わせ】

ほら、キレイに並び替えられました!

② FILTER関数:条件で絞り込んでから、重複を消す

「”果物”カテゴリの商品だけ、重複なくリストアップしたい!」
そんなワガママを叶えてくれるのが、FILTER関数です。

=UNIQUE(FILTER(抽出したい範囲, 条件の範囲="条件"))

まずFILTER関数で「カテゴリ列(C列)が”果物”」のデータだけを絞り込み、その結果をUNIQUE関数でクリーンナップします。

=UNIQUE(FILTER(B2:B, C2:C="果物"))
【FILTER関数との組み合わせ】

これで、欲しいデータだけをピンポイントで取り出せますね!

③ COUNTIF関数:各データが何個あったか数える

「商品ごとの販売回数を集計したい!」
そんな集計作業で大活躍するのが、個数カウントの専門家COUNTIF関数との組み合わせです。

UNIQUE関数でリストを作成した後、隣のセルにCOUNTIF関数を一つずつ入力する方法もありますが、もっと効率的な方法があります。
リストの項目が増えた際に数式をコピーしなくてもいいように「集計まで全自動化」する合わせワザを紹介します。

手順1. E2セルにUNIQUE関数で商品リストを作成します。

=UNIQUE(B2:B)

    手順2. F2セルに、ARRAYFORMULA関数と組み合わせた以下の数式を1つだけ入力します。

    =ARRAYFORMULA(IF(E2:E<>"", COUNTIF(B2:B, E2:E), ""))
    【COUNTIF関数との組み合わせ】
    【ARRAYFORMULA関数とも組み合わせると、さらに便利に】

    この数式を入れておけば、元のデータに新しい商品(例えば「とまと」)が追加されても、E列のリストとF列の集計結果が両方とも自動で更新されます
    もう手動で数式をコピーする必要はありません!

    つまずきポイントと豆知識

    最後に、UNIQUE関数をより快適に使うためのポイントを共有しますね。

    あれ? #SPILL! エラーが出た!

    UNIQUE関数を入力した際に #SPILL! というエラーが表示されることがあります。
    これはよくあるエラーなので、焦る必要はありません。

    このエラーは、関数の結果を表示させたい範囲に、既に別のデータや文字が入力されている場合に発生します。
    関数の結果が表示されるはずのセル(下のセルも含む)が、ちゃんと空になっているか確認してみてください。

    「重複を削除」機能との違いって?

    スプレッドシートのメニューにある「重複を削除」機能との大きな違いは、「元データを保持できるか」という点です。

    • 「重複を削除」機能: 元のデータから直接、重複データを消してしまう。(元に戻せない!)
    • UNIQUE関数: 元のデータは一切いじらず、別の場所に結果を表示する。

    UNIQUE関数なら、大切な元データを壊す心配がないので、安心して作業できますね。

    まとめ

    今回は、スプレッドシートの重複チェックを劇的に楽にするUNIQUE関数について解説しました。

    最後に、今日のポイントを振り返っておきましょう。

    • UNIQUE関数は、重複しないリストを自動で作ってくれる超便利関数!
    • 基本的な使い方は =UNIQUE(範囲) だけでOK!
    • SORTやFILTER、COUNTIFと組み合わせると、作業効率がさらにアップ!
    • 元データをいじらないから、安心して使えるのが大きなメリット!

    関数の組み合わせは少し難しく感じたかもしれませんが、まずは基本の使い方からで大丈夫です。
    きっと、その便利さに「もっと早く知りたかった!」と思うはずですよ。

    ぜひ、あなたの身近なデータ(担当業務で使っているリストなど)で、一度UNIQUE関数を試してみてください。
    「手作業から自動化へ」の一歩を踏み出すことで、あなたの仕事はもっと楽に、もっとクリエイティブになります。

    これからも、あなたのバックオフィス作業が楽になるヒントを発信していくので、またいつでも『クロウル』に遊びに来てくださいね!